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2021/5/22

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2021年5月26日~30日に第15回公演『れる』を上演する劇団5454(ランドリー)。

2020年には8周年を迎え、新たに窪田道聡と及川詩乃が劇団員となった。

新作『れる』は、この新劇団員の2人が主軸の物語だそう。

春陽さんを交えた3人へのインタビューと稽古場レポートに加え、

コロナ禍で中止・延期をしてきたなか、今回上演を決断された思いを

新たにインタビューした全3回でお送りします。

インタビュアーと写真は仲 俊光(なか としみつ)です。

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1.

2.

3.

1.は2021年5月に、

2.3.は当初の公演予定(2021年1月)に向けて2020年末に取材したものです

1

正直な話。

ーー

まず最初に、上演決定に至るまで劇団内でどういった会話があったのか、思いの部分を伺えたら。

 

春陽

そうですね、社会的にはまだコロナ対策の安全性はまだ個人差もあるし不安視していますよね。

関係者・お客さんの安全ということを考えたときに、やっていいものなのかということはもちろん考えたんですよ。

政府が出している感染症対策は人流の抑制がやっぱり1番重要視されているなと。

劇場の観点でいうと換気機能も備わっているし、劇場が安全。っていうのはこの半年間くらいでかなり実証されてきているだろう、と。

大規模な劇場だと5000名までという制限ですが、

赤坂RED/THEATERで50%集客にしたら90人くらい、

1日2公演なので関係者合わせて1日約200人の人流を生むって考えたら、やっても社会的に影響はそこまで出ないのかな、という

ーー

うんうん。

春陽

あと、赤坂のイベントを調べてみたら人流が重なる瞬間がないことが分かったんですよ。

かつ、オフィス街なのでそこで働く人と観劇にくるお客さんとの電車利用の時間も重ならない。ということを鑑みて…

お客さんの安全は…うーん(悩む)

ーー

100%はないですもんね。

春陽

そうなんですよ、100%の安全を求めていったときに

いつうちはお芝居が作れるんだろう?っていうことを考えてみたんですよ。

劇団って職場じゃないので、芝居をするための関係性でしかないんですよ。

で、お芝居を作っていない劇団って、目的意識もなくなっていくし、一緒にいる意味がなくなるので、もう崩壊するんですよね。

で、新しい劇団員が2人入って、この機会を逃したら

2年半くらいやらないことになると思うんですよ。

2年半何もやらなかったら劇団員何人かいなくなると思うので…

正直、劇団5454の今のメンバーとつながるための公演です。

 

ーー

とても正直なお話ありがとうございます。

 

春陽

お客さんの安全ももちろん第一に考えたいです。

今まで中止・延期してきたのはお客さんと関係者の安全、それを1番に考えてきました。

だんだん時間経過して、今は1番を僕らに置いて考えました。だから今回は僕らが一緒にいるための公演です。

 

ーー

個人的にはとても応援したいです。

春陽

公演をやめる方が弱腰みたいな雰囲気もあんまり良くないなとは思いつつ、

コロナ前でも100%の安全性でお客さんに来てもらえていたかっていうとそうではないし、言い訳はいくらでも出せるんですけどね。

今も判断が正しいのかどうか迷いながらですけど、

僕らがやりたいのかやりたくないのかに立ち戻って

「やる」って決めました。

 

ーー

楽しみにしています。上演することを決断してからの稽古は変わりました?

 

春陽

そうですね、それまでは創作に対しての脳がザツだったかもしれません。今考えたら無意識に、中止になったときにダメージが少なくなるような状態でいました。

ーー

そうなっちゃいますよね

 

春陽

今まで脚本が全然あがらなくて中止になってくれって願ったことはいっぱいありましたけど(笑)

作りたいのに作れないっていう経験が初めてで、いい経験にはなりました。

ーー

ありがとうございます。

『溢れる』の内容のことも伺いたいんですけど、

昨年末インタビューした時より形になってきていると思うのですが、どうですか?

 

春陽

そうですね。昨年末に何を話したか覚えていなくて(笑)

内容も変わってるんじゃないかと思うんで心配ですね。

 

ーー

昨年末は内容をほぼしゃべっていなくて(笑)

まだできていないっていうことをお話しいただいたという(笑)現段階ではどういう作品になりそうですか?

 

春陽

涙に悩む女の子が自分の涙と向き合っていく。

 

ーー

はい

 

春陽

それに付随して他の登場人物たちが「涙」というものを通して自分の心と向き合う。

けっこう群像劇のような部分もあるのかなと思いますね。

で、「涙ソムリエ」というキャラクターが登場します。

 

ーー

「涙ソムリエ」って初めて知りました。

 

春陽

最初はイロモノとして出そうと思っていたんですよ、怪しげなんで(笑)

涙ソムリエって資格があるんですけど、それをネタとしてヤバイ奴みたいに扱おうと思ってたんですけど。

稽古を進めていったら意外と膨らんじゃって、

涙ソムリエが回し役になっちゃいました(笑)

 

ーー

笑。前回のインタビュー時稽古場におじゃました時見せてもらったようなエチュードで膨らませていったんですか?

 

春陽

そうですね、エチュードもそうですし、ネタ出しの段階から。一回中止になったんで、イチから考えようかっていうテンションで。

みんなで涙を扱えるネタを探しているときに「涙ソムリエ」って出てきて。

で、小黒が涙ソムリエの資格を取りました。

ーー

爆笑

春陽

本当の涙ソムリエになりました。役として勉強していたら、なんか資格とりはじめちゃいました。

ーー

さらに楽しみになってきました!

春陽

涙ソムリエが及川演じる主人公の女の子の

涙を一緒に探してあげる役回りです。

ーー

おもしろそうですね。楽しみにしています!

チケットなど『溢れる』の情報は劇団5454公式サイトでご覧いただけます。

http://5454.tokyo/stage/afureru.html

(3人のインタビューへつづきます)
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